【継続保有判定の鍵】株主番号は同日売買で変わらない?変更条件とは

【継続保有判定の鍵】株主番号は同日売買で変わらない?変更条件とは

こんにちは!エディです。

株主優待株を保有する株主にとって、株主優待品が実際に届く時はやはりいつでも嬉しいものですね。

私もJT株を所有していますが、今年も1年以上の継続保有をする株主を対象とした株主優待の案内が来ています(2022年末でJTは優待廃止になりますが…)。

※昨年の株主優待品を受け取った時の様子はこちら↓

しかし、疑問なのが、昨年12月初旬(権利確定前)に私は「一度保有するJT株を全て売却している(同日に買い戻す)のに、継続保有となぜ判断されるのか?」ということです。基本的には株主番号が変わり、対象外となるはずだと思っていたからです。

その答えは、株主名簿の更新頻度とチェックするタイミングでした。

1 株主番号とは

1-1 株主を識別するための固有の番号

株主番号とは、企業が配当金や株主優待の権利確定日になどに株主になっている人を識別するために用いる数値です。

同一の住所・氏名の株主に対して一つの株主番号が割り当てられます。

1-2 株主番号の調べ方

企業から送られてくる「配当金計算書」や「株主総会の招集通知(議決権行使書)」に記載されている8桁の番号が株主番号になります。

もし、これらの郵便物が手元になくて株主番号が不明な場合は、各企業の株主名簿管理人である信託銀行に問い合わせれば教えてもらうことができます。

例えば、JTであれば、三菱UFJ信託銀行になります。問い合わせ先(電話番号等)は各企業のHPのIR情報から株主向けのページで確認できます。

2 株主番号が発行・管理される仕組み

2-1 証券保管振替機構や信託銀行(株主名簿管理人)が管理する

市場に出ている全ての株式は証券保管振替機構(ほふり)が所有しています。その株の売買が証券会社を通じて行われた際、売買人を識別するために固有の株主番号が発行されます。

そして、信託銀行は証券保管振替機構から帳簿を都度名寄せして受け取り、株主名簿管理人として企業毎に投資家の株主名簿を管理しています。

なお、証券保管振替機構の帳簿には、「誰が(投資家)、いつ(取得日)、どの企業の株を、何株買った」といった情報が載っています。

2-2 株主番号が変わらないケース

・保有する株式の一部のみ売る

同じ企業の株式の場合、株主番号は株式の保有数に関わらず同一番号を維持し続けます。

例えば、1000株(10単元)保有していて、ある時900株売って100株(1単元)になったとしても、株主番号は変わりません。同じ番号のままです。

また、単元未満株で1株だけ保有していても株主番号は同一であり続けることができます。

※単元株や単元未満株の説明はこちら↓

・別々の証券会社で同一銘柄の株式を保有する

前述したように、同一の住所・氏名の株主に対して一つの株主番号が割り当てられるため、証券会社が異なっていても同一銘柄の株式を保有している場合は、合算されて同じ株主番号になります。

例えば、私はJTの株をSBI証券で6000株(特定口座)、楽天証券で900株(NISA口座)で管理していますが、6900株の株主としてJTから「株主総会の招集通知(議決権行使書)」が届きます。

なお、余談ですが、証券会社の口座は複数開設し、銘柄や運用種別毎に使い分けると管理しやすくオススメです

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2-3 株主番号が変わるケース

・株式を全て売却し、後日買い戻す

株式を全て売却すると株主ではなくなるため、株主番号が証券保管振替機構の帳簿から消えます。

その後に株式を再度所有したとしても、基本的には違う株主番号が割り当てられることが多いです(※詳細は後述)。

JTの場合は高配当で且つ株主優待をもらえる企業のため、権利確定日前に株価は上がり、権利落ち後に下がる傾向があるため、権利確定前に株式を全て売る人も多いです。

その方達は権利落ち後に下がりきったタイミングでまた買い戻すというサイクルを繰り返すため、株主番号が変わることが多いです。

・貸株サービスを利用する

証券会社に保有株を貸し出し、貸株料を受け取る貸株サービスというのがあります。

その場合も、売却ではないないですが、貸株をした状態(証券会社に移動した状態)で権利確定日を迎えると、株主番号が振り替わってしまう場合もあります。

このように、株主番号が変わってしまう可能性があるのです。

3 なぜ株主番号が変わるはずのケースで変わらないのか

3-1 企業毎に異なる株主名簿の更新時期と重ならない場合があるから

「誰が(投資家)、いつ(取得日)、どの企業の株を、何株買った」といった情報は、証券保管振替機構が帳簿に記録することで更新されます。

その情報が各企業に届く流れは、以下の順番で流れます。

  1. 証券会社で売買される
  2. 証券保管振替機構が帳簿に記録する(電子保管)
  3. 信託銀行が証券保管振替機構から企業毎に帳簿を名寄せして受け取り、株主名簿を更新する
  4. 株の発行会社が自社の株主名簿を信託銀行を通して確認する

ここで重要なのは、信託銀行が証券保管振替機構から名寄せするタイミングは、企業毎によって異なるということです。

大抵が、「総株主通知」が必要になった都度(=既存株主に関係するコーポレートアクションが起きた時※株主総会の招集や配当金・株主優待の払い出しなど)と言われています。

つまり、株主名簿を売買の度に更新しているのでなく、企業が情報を集めるタイミングで最新の情報に更新していることが多いのです。毎回更新するには、大変な稼働や費用がかかりますからね。

そのため、株主番号が変わるはずの「全売却からの買い戻し」などのケースでも変わらない場合があるのです。

証券会社も「必ず変わる」とは明言しておらず、「変わる可能性がある」という表現に留めています。

3-2 【実例】同日売買では株主番号は変わらなかった

実際に冒頭でもお話ししたように、昨年12月初旬(権利確定日前)に私は「「一旦全株売って、同日に買い戻す」という売買を行いましたが、株主番号は変わりませんでした。

恐らく、「同一日の取引時間内に株主であるかどうかは確認されなかった」、また、「決算を跨ぐような売買ではなく基準日前だった」ことも影響していると思います。もし決算や権利確定日の前後で売買をしていれば、名寄せのタイミングで株主番号は変わっていたかなと。

このことについて三菱UFJ信託銀行の窓口に問い合わせたところ、その可能性があるとのことでした。

このように、実態としては、決算や基準日前後の売買を避ければ同一の株式番号で継続保有・長期保有とみなされる場合もあります。

しかし、継続保有・長期保有を条件とする株主優待株は、全て売却せずに一部売却にとどめるなどしておく方が安心です。

4 最後に

株式の保有者を識別する株主番号は、証券保管振替機構や信託銀行によって発行管理され、株式発行会社によって決算や株主優待・配当金の権利獲得となる基準日前後に株主名簿がチェックされます。

長期保有・継続保有が条件となる株主優待の権利を獲得するためには、同一の株主番号で保有し続ける必要がありますが、株式を全て売却してしまうと、買い戻しても株主番号が変わってしまう可能性があります。

私のように、同日売買により株主番号が変わらないケースもありましたが、決算や基準日を跨ぐ売買では変わる可能性もあるため、注意が必要です。

心配な方は全て売却するのではなく、一部売却にするなど気をつけてください。

以上です。ご覧いただきありがとうございました!

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