こんにちは!エディです。
衣料品通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZO(3092)の株価は、2007年12月11日 のマザーズ上場後、大きな浮き沈みをしながら推移しています。
2021年10月29日の第2四半期の決算発表後は、コンセンサス下振れを市場がネガティブに捉え、前日比マイナス630円(下落率14.7%)と大幅に下落しました。なかなかここまでの急落は滅多にないので驚きましたね。
そんなZOZOの株価は今買い時なのか、それとも今後は株価は下落していく恐れがあり危険なのか、株価の今後の見通しについて考察していきます。
1 ZOZOの株価の現状
1-1 過去約15年間のチャートの振り返り
2007年12月11日上場以降のZOZOの株価チャートは以下になります。
2007年12月11日に株式会社スタートトゥデイとしてマザーズに上場し、2012年12月に東証第一部に市場を変更します。その後、急速に株価は上昇し続け、2018年7月18日には終値4,830円という上場以来最高値を記録します。
振り返ると、2013年10月にはファッションコーディネートアプリ「WEAR」の運営を開始し、当時社長であった前澤友作氏もメディアを賑わします。2016年にはフォーブスが発表する「日本の富豪50人(Japan’s 50 Richest)」で14位にランクインするなど、一気にその名を轟かせました。
そして、2018年10月に株式会社ZOZOに社名変更し、新たな施策である「ZOZOSUIT」や「プライベートブランド商品」の打ち出しにより国内外での販売拡大を図りました。
しかし、上記の施策は不発に終わり、またZOZO離れ現象も生じ始めました。そしてここから一気に情勢が変わり株価が反落し始めます。
2019年9月にソフトバンクグループ傘下のヤフー(現ZHD:Zホールディングス株式会社)が、「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するZOZOを子会社化すると発表し、併せて12日付で1998年の創業以来、社長を務めてきた前澤友作氏が退任しました。
その後、わずか1年半程度で2020年3月に株価は1,451円と3分の1程度にまで急落しました。
しかし、同時期に新型コロナウイルスが世界的に流行し、外出自粛でステイホームが叫ばれるようになったことでオンラインビジネスは急速に拡大し、ZOZO利用も再び拡大し始めます。
それと比例して株価も急上昇し、2021年の8月〜9月に4,195円の終値を記録し、3年前の高値水準まで戻ってきました。
1-2 2021年10月29日に急落する
第2四半期の決算発表後である2021年10月29日、コンセンサス下振れを市場がネガティブに捉え、前日比マイナス630円(下落率14.7%)と大幅に下落しました。冒頭にも述べた通りここまで急落するとは驚きました。
内容自体は決して悪くなく、むしろ業績は好調と言えたからです。
2021年4〜9月決算の中身は以下です。
- 商品取扱高(GMV):2295億円(前期比23.6%増)
- 売上高:664億円(同14.6%増)
- 営業利益:237億円(同19.5%増)
- 経常利益:237億円(同19.1%増)
- 純利益:165億円(同18.6%増)
良いですよね…。
しかし、事前に算出されていたプロアナリストによる業績予想平均である決算コンセンサスが高すぎたのです。結果、株式市場から「7〜9月のGMVの伸びが物足りない」とおそらく判断されて大幅な下落に繋がった模様です。
このような動きがあるため、決算発表シーズンは投資家達は皆注意するのですね。
ただし、決算発表後に上がるパターンもあります。
例えば、決算発表と同時に増配を発表したJTは、翌日に年初来高値を記録しました。決算後の株価の動きに大きく差が出ています。
決算発表後に株の値動きは大きく変わりやすいため、決算シーズンは要注意です。
2 ZOZOの株価の今後の見通し
2-1 株価上昇はペイペイモールとリアル店舗支援による成長次第
今後の株価上昇のためには、更なる成長が求められます。
2019年後半以降の株価の急激な下落は、コロナ禍によるトラフィック増加という思わぬ外部環境の恩恵で販売拡大につながり、比例して株価も急回復しました。
今後また下降トレンドに入ることなく上昇を続け、2018年の高値圏を突き破るためには、以下の2つが鍵になると考えます。
それは、「ペイペイモール」と「リアル店舗支援」の事業軸に成長次第です。
まず、2019年のZHD子会社化のメリットを活かした「ペイペイモール」での販売拡大です。
ZOZOの最主力であるプラットフォーム「ゾゾタウン」のGMVの伸び率が鈍化している一方、「ペイペイモール」は2021年上半期に約2倍の成長率を遂げるなどしています。
今後も「ペイペイモール」が全体を押し上げ、「ゾゾタウン」と「ペイペイモー」のコラボレーションで攻撃的な施策を展開できるかどうかが鍵です。
二つ目が、「リアル店舗支援」が軌道に乗るかどうかです。
兼ねてから展開していた「ゾゾモ(ZOZOMO)」や「ZOZOマット」、それらの技術を展開した指輪の計測ツール「ZOZOマット フォー ハンヅ」(ブルガリと連携)などもスタートします。
オンライン通販の弱みをデジタル支援によりリアルな店舗体験へと昇華させ、顧客満足度を高めていけるかどうかは非常に重要です。
また、2021年3月にオープンした国内外のラグジュアリーブランドを取り揃えた「ZOZOVILLA」やコスメ専門モール「ZOZOCOSME」によるGMVの底上げも必須です。
2-2 今、買いかどうかは微妙
今買いかどうかというと、正直微妙です。
なぜなら、今の株価がかなり高値圏にあるため、2021年の決算発表後のように何かあるとすぐに急落してしまうリスクがあるからです。
また、ZOZOは自己資本比率が40%以上で財務状況は問題ないですが、2021年11月月初時点、PERが32倍、PBRが25倍とセクター平均よりもかなり高く、理論上は現在は非常に割高です(高PBRの成長株は、今後高い成長率を維持しながら業績が拡大する例もありますが)。
新たにINするには少し危険であり、しばらく様子を見てからでも良さそうです。高値圏でのINは買い時ではない場合が往々にしてあります。
ただし、短期的なトレンドという観点でいうと、決算コンセンサスをやや下振れしたことで急落した分の回復により、4,000円超えは可能性としてはあり得なくはないため、短期トレーダーの方はINの判断もあるかもしれません。
長期投資の観点では、前述のように様子見がベターでしょうか。
<参考>投資にオススメのネット証券口座
投資を始めるには、まずは証券口座を開設する必要があります。人気は取引手数料が安く手軽なネット証券であり、「LINE証券」「SBI証券」「楽天証券」が代表的です。
自分が重視する点を軸に選ばれてください。ただし、この中であれば基本的にはどれを選んでも問題ありません。私の様に複数開設してNISAと一般取引などで口座を使い分けるのも一つの方法です。
③楽天証券
証券口座の開設が完了すれば、あとは自分が好きな個別銘柄の株式や投資信託などの金融商品を購入するだけです。
3 最後に
ZOZOは日本有数のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営し、ZHD傘下になることで「ペイペイモール」とのコラボレーションが加速するなど、新たな成長機会を迎えています。
また、よりリアルな購買活動に繋がる「ZOZOマット」などのデジタル技術を活用した「リアル店舗支援」も推進しています。
現在の株価は理論上は割高であり、なかなか入りづらい状況ではありますが、上記の事業が拡大して成長していくことで今後の更なる株価上昇を期待したいところです。
以上です。ご覧いただきありがとうございました!
※本記事は、ご紹介した銘柄の投資を推奨するものではありません。当ブログは責任を負いませんので、投資決定はご自身の判断と責任のもとお願いいたします。
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